就活を終えた4年生が、後輩に伝えたいリアルな就活体験を、思いのままに語る「ジョブトーク」。キャリアセンターのほかのイベントと違い、学生が主体となり、これから就活する後輩たちに向けて開催しています。初開催で毎回60名ほどの学生が参加し大盛況となった2022年度に続いて、今年度のジョブトークも2023年9月26日(火)から全6回予定でスタートを切りました。すでに自身の就活を終えジョブトークの運営メンバーとなった、視覚伝達デザイン学科の桑﨑真里亜さんと油絵学科の古屋 圭さん、そしてキャリアセンターの舘野可奈さんに、今年度のジョブトークについて聞きました。


——「ジョブトーク」は学生が内容を考え運営する就活イベントですが、どのような趣旨で開催しているのでしょうか。

桑﨑真里亜さん(以下、桑﨑):就活を終えた4年生たちが集まって、すでに就活が始まっていたり、就活を意識し始めていたりする後輩に、自分たちの体験や情報を提供したいということで昨年立ち上がったイベントです。

舘野可奈さん(以下、舘野):キャリアセンターでは年間を通していろいろな就活イベントを開催しますが、ちょっと堅苦しいイメージも持たれがち。そんななかでジョブトークは、学生たちが覗いてみたくなるような、気軽に参加しやすい就活イベントとして開催しています。また「キャリアセンターってなんとなく怖そう」とか、「周囲にあまり就活を意識しているように見られたくない」という思いから、なかなかキャリアセンターに近づけない学生もいるので、そんな方たちにもぜひ参加していただきたいです。参加者は主に3年生ですが、ほかの就活イベントに比べると1、2年生の参加も多いイベントになっています。

古屋 圭さん(以下、古屋):実際に就職が決まった先輩の話を聞く機会はなかなかないので、どの学年にとってもすごくいい機会だと思います。

左から、キャリアセンターの舘野可奈さん、運営メンバーの桑﨑真里亜さん、古屋 圭さん

——桑﨑さんと古屋さんが運営に参加したきっかけや理由を教えてください。

桑﨑:私は就活中、キャリアセンターにすごくお世話になったんです。キャリアセンターでは面談の対策や練習をしてくださいますが、予約していない日でも頻繁に相談に行っていました。このサポートがなかったら就活を成功させることができなかったと思うくらいで、なにか恩返しできるチャンスがあればと思っていたところに、舘野さんに声をかけていただいて参加することにしました。

古屋:私はまさに「キャリアセンターって怖そう……」というイメージからのスタートで、就活中はポートフォリオを閲覧しに行くくらいだったのですが、実は昨年のジョブトークにすごく救われたんです。私はファイン系の学科なので、どうしても学科の雰囲気としては就活よりもアーティスト志向という空気感が強く、積極的に就活をしていると言いづらいし、なにを参考にしたらいいのかわからないという状態でした。同じように、油絵科でも就職したいという後輩たちにとって、自分の経験が力になったらいいなと思い参加しました。

——桑﨑さんも昨年のジョブトークには参加していましたか?

桑﨑:はい。私はポートフォリオの回のみでしたが、参加しました。やはり同じムサビの先輩ということで質問もしやすかったですし、自分が興味のある企業を受けた先輩とコミュニケーションがとれたということもとてもよかったです。

——ジョブトークは全6回の内容を学生メンバーが決めていくということですが、今年度はどのようになるのでしょうか。

古屋:今年度は6人のメンバーで運営しています。学科や進む業界がばらばらで、就活も人によって力を入れたところが違うので、6人が1回ずつメインの登壇者となり、全6回を進めていく予定です。

——6回のテーマはどのように決まったのでしょうか。

舘野:キャリアセンター側としては、学生たちの実情や本当に知りたいことがわからなかったので、今回はそこに寄り添ったテーマにしてほしいと伝えていました。たとえば、就活を進めていくと、いずれ面接についての情報が必要になるので、私たちはそういった情報を伝えています。ただ、学生メンバーたちに1年前のことを聞いてみると、企業の面接は年明けにあることが多いので、10月や11月に面接のコツを聞いても、正直なところ実感がないという意見が出ました。そういうことよりも、「そもそも就活って?」というような話が聞きたいと。たしかにこれまでキャリアセンターでは、そこをメインにしたイベントはやっていなかったんです。同じように、この時期にはこの情報がほしかったという意見をメンバーたちが出し合い、学生の求めるタイミングや内容に合ったアイデアが集まっていきました。

——それぞれの回のテーマと具体的な内容について教えてください。

桑﨑:最終的なテーマは、メンバー同士で話し合いながらアイデアをブラッシュアップして決めていきました。そこでやっぱり、就活ってそもそもどういうものなのか、どういう流れで進んでいくのかという、基礎的な部分を最初に話すことが大事だねということになり、第1回目は「就活そもそも編」となりました。2回目以降は「ポートフォリオ編」、「インターン/志望業界の決め方」、「実践編/実技試験/面接」と、後半になるにつれて実践的になっていきます。

2023年度の第1回「就活そもそも編」の様子。まずは運営メンバーの6名が登壇し、自分がどのようなスケジュールで就活を進めていったかを解説

桑﨑:また、どの回も最後の時間はメンバー6人がそれぞれのブースに分かれ、参加者が就活の進み具合や希望の業界などによって、興味のあるメンバーに話を聞きにいける時間を設けました。就活は人によって進行度や聞きたいことがまったく違うので、そのときの自分に必要な情報が得られる話し相手を選べるようにしたかったんです。

2023年度の第1回「就活そもそも編」の様子。後半は座席スペースをメンバーごとに分け、自由に会話できる時間に。参加者からはさまざまな質問が飛んだ

古屋:ポートフォリオ編は前後編で、オンラインと対面の2回に分かれています。まずオンラインでポートフォリオの中身について、実際にメンバーのものを画面で見てもらいながら説明します。ポートフォリオは提出する企業によって求められるポイントが違うので、6人のものをそれぞれ見せながら話ができればと思っています。前編の回だけオンラインでの開催にしたのは、ポートフォリオの内容については画面共有で見せたほうがポイントが伝えやすいものや、映像作品もあるからです。今はオンラインポートフォリオを求める企業も多く、運営メンバーも半分くらいはオンライン提出だったそうです。後編は対面で、現物を手に取りながら、製本のことや、面接でどう使ったかなどをお伝えする予定です。

桑﨑:最終回の第6回目は「質疑応答会」として、全体のおさらいや参加者の疑問に答えていくということを考えています。

——今年度のジョブトークへの意気込みと、参加を迷っている学生へのメッセージをお願いします。

古屋:就活に向けてこれからがんばるぞという方も、まだ不安だなという方も、どちらもたくさんいると思いますが、私が経験してみて感じたのは「就活は意外に楽しかった」ということです。ジョブトークに参加して、「就活はこういうふうに始めていけばいいんだ」と自信を持ってもらえるような会にしたいと思っています。

桑﨑:ジョブトークは、キャリアセンターの就活イベントのなかでもいちばん話しやすいイベントです。このイベントで就活のことを少し知るだけでも、なんとなく怖さを覚えていた就活が楽しみになったり、少なくともマイナスな気分ばかりにはならない気がします。イベントは和気あいあいとした雰囲気で進めていくので、そういう人にも気軽にふらっと立ち寄ってもらえたらすごくうれしいです。

舘野:これから就活を進めていく学生たちにとって、先輩の体験談はとてもリアルで身近に感じられると思います。キャリアセンターでは今年度、ほかにも就活イベントはありますが、先輩の生の声を聞けるのはジョブトークだけです。学生メンバーががんばって準備しているので、ぜひたくさんの方に参加してほしいです。


ジョブトーク

第1回:9/26(火)17:00~18:00〈対面 @9号館206〉:就活そもそも編
第2回:10/10(火)17:00~18:00〈オンライン〉:ポートフォリオ編①
第3回:10/17(火)17:00~18:00〈対面 @9号館211〉:ポートフォリオ編②
第4回:11/7(火)17:00~18:00〈対面 @9号館211〉:志望業界の決め方編
第5回:11/14(火)17:00~18:00〈対面 @9号館211〉:本選考編
第6回:11/21(火)17:00~18:00〈対面 @9号館211〉:質疑応答編

※すべて予約不要
※詳細は運営Instagramをご覧ください

▼「ジョブトーク」運営Instagram
https://www.instagram.com/maujobtalk/