就活を終えた4年生が、後輩に伝えたいリアルな就活体験を、思いのままに語る「ジョブトーク」。学生が主体となり開催するこのイベントは、これから就活する後輩たちが気軽に参加できるカジュアルな就活イベントとして好評です。3年目となる今年度のジョブトークが、9月26日(木)から全3回予定で始まります。すでに自身の就活を終えジョブトークの運営メンバーとなった、芸術文化学科の田畑陽香さんと彫刻学科の德冨もよさん、そしてキャリアセンターの舘野可奈さんに、今年度のジョブトークについて聞きました。


——まずは田畑さんと德冨さんが「ジョブトーク」の運営メンバーになったきっかけを教えてください。

田畑陽香さん(以下、田畑):私は自分の就活にあたり、同じ芸術文化学科の先輩からすごく参考になる意見をいただいて、総合職で就職を決めることができました。これまで後輩と関わることはあまりなかったのですが、先輩から受け継いだことを伝えられたらと思い、運営メンバーとして参加することを決めました。

德冨もよさん(以下、德冨):私は彫刻学科で就活をする人が周りにあまりいなかったので、特にポートフォリオのつくり方などは参考になるものが少なく、苦戦しました。そんななか、芸術祭実行委員会で一緒だった先輩が昨年のジョブトークに携わっていて、その先輩からいろいろとアドバイスをいただいたんです。その体験があり最終的にクリエイティブ職で内定をいただくことができたので、私も後輩の力になりたいと思い参加しました。

左から運営メンバーの田畑陽香さん、德冨もよさん、キャリアセンターの舘野可奈さん

——今年度のジョブトークは全3回ですが、昨年度とは内容も大きく変わりますか?

舘野可奈さん(以下、舘野):昨年度は全6回で開催しましたが、運営メンバーにも参加する学生にもちょっと負荷が大きかったように感じました。今年度は3回の開催にすることで、より焦点を絞って伝えたいテーマを決め、1回ごとに密度の高いイベントにしたいと考えています。テーマは1回目が「志望業界・自己分析」、2回目が「ポートフォリオ」、3回目が「書類選考」となりました。

——テーマはどのように決めていきましたか? テーマを絞るにあたって意識したことがあれば教えてください。

田畑:テーマは運営メンバー内の話し合いで決めました。学科や志望業界はみんな違うのですが、それぞれの就活を振り返り共通点として挙げられたのが、志望業界を決める難しさや自己分析のことです。自己分析がちゃんとできていないままエントリーシートを出してもぜんぜん通らないというのは、共通の認識としてありました。そこはやはり大事なところだなとみんな感じていたので、1回目のテーマにしようということになりました。業界や職種に限らず、意外とみんな似たような悩みを持っていたことに驚いたことを覚えています。

2回目のテーマであるポートフォリオについても、みんなの体験に基づいたテーマです。私自身もポートフォリオを組み直しながら、同時に自己分析ができてきたという実感がありました。やはり自分たちが早めにやっておいてよかったということや、活かされたなということを伝えたいと思い、このテーマにしました。

——ジョブトークはキャリアセンターのイベントの中で唯一学生が主体となる企画ですが、サポート役として舘野さんからアドバイスしたことはありましたか?

舘野:キャリアセンターは学生たちそれぞれが求める進路への支援をしていますが、学生が本当に求めていることや知りたいことをなかなか読み取れないことがあります。だからこそ、就活を終えたジョブトークの運営メンバーのみなさんには、1年前の自分はどんな情報がほしかったか、どんなことをやっていればよかったと思うかなど、自分ごととして考えてもらえるような投げかけをしました。

——ジョブトークの企画を考えることは、ご自身の就活を振り返る機会にもなりましたか?

德冨:そうですね。振り返ってみると、私もポートフォリオをつくりながら意外と自己分析が進んでいたり、無意識に参加していた活動につながりが見えたりしたことがありました。就活の最中はずっと手探りでやっていましたが、こういう順番で取り組んだほうがよかったということなども、後輩に伝えられるといいなと考えています。

——今年度のジョブトークで特に伝えたいことについて教えてください。

德冨:私はやはりファイン系のポートフォリオのつくり方や就活での闘い方というのが、まったくわからず大変だったという思いがあります。特にポートフォリオは、デザイン系の学生とは大きく違うと感じます。私自身はデザイン系の先生に見ていただいたりしてまとめていきました。そうしたこともあって、面接のときに「ファイン系の学生にしてはデザイン的にもきれいにまとまっている」と言っていただくことが多かったので、ファイン系の後輩たちが参考になるような伝え方ができればと思います。

田畑:私は自己分析とエントリーシートのことです。美大は一般大学に比べて特殊なことも多いので、その点では差別化するような尖った書き方もできると思います。ただ私自身は、チームや団体で取り組んだことなどはあまり書くことがなく、弱い点だなと感じました。これから就活をする後輩たちは、たとえばそういうプロジェクトに参加するチャンスもまだあると思うので、ジョブトークの1回目でそういうことが伝えられたらと思っています。

——キャリアセンターとして、ジョブトークのメンバーに伝えてほしいことはありますか?

舘野:学生たちは意外と些細なことや、こちらが思い浮かばないようなことで考え込んでいたりしますし、キャリアセンターの職員ではなく先輩だからこそ伝わることもあると思います。たとえば会社説明会や面接の際の服装などは、先輩たちから実際にどういう格好で就活に臨んだかを聞いたほうが納得感が生まれるようです。そういうところをジョブトークで補完してもらえたらすごくいいなと思います。

——最後に、ジョブトークへの参加を考える後輩たちにメッセージをお願いします。

田畑:私は就活のことは大学に入る前から意識していましたが、それでもどうやって進めたらいいかわからなかったので、まずは就活の第一歩として気軽に参加してもらえればと思います。また、私はクリエイティブ職ではなく総合職で内定をいただいたので、美大生でもそういう就職の道があるということを伝えていきたいです。

德冨:ジョブトークは気軽に話が聞けるイベントで、なんとなく就活の流れを把握したり、今からこういうことをやっておけばいいんだということがわかったりします。それだけでもかなり安心材料になると思うので、ぜひ遊びにきてほしいです。

舘野:キャリアセンターのイベントのなかで、学生が一番気軽に参加できるイベントだと思うので、就活に不安を感じている学生はぜひ参加してほしいです。登壇するのは1年前同じように不安でいっぱいだった先輩たちなので、それをどう乗り越えて内定者として語る側になったのかを聞くと、新たな一歩が踏み出せるのではと思います。

2024年度ジョブトーク運営メンバーのみなさん

『ジョブトーク』
第1回:9/26(木)17:00~ 「志望業界・自己分析 編」
第2回:11/14(木)17:00~ 「ポートフォリオ 編」
第3回:12/12(木)17:00~ 「書類選考 編」(ES・事前課題・作品シート・自己アピールシート)

※会場はすべて9号館211教室です。
※タイトルは変更になる可能性があります。
※最新の情報は「ムサビ進路ナビ」、または公式Instagramをご確認ください。

▼「ジョブトーク」運営Instagram
https://www.instagram.com/maujobtalk/