キャリアセンターでは、ムサビ生への進路情報をまとめた専門サイト「ムサビ進路ナビ」を運営しています。
今回はキャリアセンターの三好孝明さんに、ムサビ進路ナビでどんな情報が得られるのか、ほかの情報収集手段と比べてどんな長所があるのか、そしてムサビ進路ナビのおすすめの使い方について聞きました。
――「ムサビ進路ナビ」とは、どういうものなのでしょうか。
三好孝明さん(以下、三好):ひと言で言うと、ムサビ生に向けた進路関係の情報が集約された専用のナビサイトです。企業からの求人票、インターンシップやオープンカンパニーといったイベント情報、学内で実施するガイダンスの予約、日経BPの記事検索サービスによる企業の情報収集などが可能です。また、就職支援ツールとして学校名入りの履歴書のダウンロードもできます。
また、限定公開している動画で業界研究やポートフォリオのつくり方などの役立つ情報を発信しています。「就活ってなにから始めればいいの?」と悩んでいる方は、こうした動画を糸口にしてもいいのではと思いますね。
――就活をなにから始めればいいかわからないという悩みを抱えている人に向けて、ムサビ進路ナビはほかにどんなアプローチができるのでしょうか。
三好:そうですね。本当になにもわからない、ということであれば、ぜひキャリア相談を予約してほしいです。それもムサビ進路ナビからできるようになっています。
キャリア相談は私たち職員やキャリアカウンセラーの方が担当していて、担当者を指定することも可能です。それぞれ業界ごとに担当がいますが、業界が絞れていない段階でも、まずは一度来ていただければ就活に向けてさまざまなアドバイスができると思います。対面だけでなくオンラインでも対応しているので、それぞれの都合に合わせて利用しやすいのではないでしょうか。
――すでに就職に向けて動き出している学生に対して、ムサビ進路ナビでのおすすめのサポートがあれば教えてください。
三好:就活生はさまざまな情報に振り回され、なにが重要なのかわからなくなってしまうことも多いと思います。そこでムサビ進路ナビでは、特にチェックしてもらいたい最新情報をトップページでお知らせしています。具体的には、ポートフォリオ作成イベントの開催や、人気企業の応募開始などの情報を配信しています。まずは週に1回でもチェックしてみてください。
あとは、学生が応募できるコンテスト・コンペの情報なども、ポートフォリオの作成等に資する内容のものは掲載しています。学生たちに寄与するさまざまな情報を載せているので、まずはお知らせを見てほしいです。
――ムサビ進路ナビには、ほかにどのような活用法があるのでしょうか。
三好:一番活用してほしいのは、ムサビの先輩たちの生の声を集めた体験談です。就職にまつわる口コミサイトはほかにもあるのですが、クリエイティブ職・デザイナー職の口コミは少ないんですよ。
ムサビ進路ナビの体験談には、ムサビの先輩がすごく丁寧に詳細を書いてくれているものもあります。就活の選考が進んで、面接でどんな質問をされたのかを知ることができます。また、学科ごとに検索できるので、先輩たちがどんな企業のどのような職種を目指していたのか、選考だけでなく企業選びの参考にできるのも強みです。
――リアルな体験談は就活ですごく役立ちそうですね。
三好:そうですね。あとは、内定をもらった企業の志望動機や後輩へのアドバイスなどを記入してくれている先輩もいるので、そういったものも参考になると思います。志望動機はそのまま使わず、“あくまでも参考”にしてほしいのですが(笑)、こうした体験談をひと通り見ることで就活に向けた準備の質が上がってくるんじゃないかなと思いますね。
ここに掲載されている情報は、ムサビの先輩が自らサイトにログインして書き込んでくれたものなので、信頼度が高いのも安心です。そういった意味でも、就活に活かすことができる生きた情報であることは間違いありません。
――たしかに、身近にいる先輩が書いた体験談なら「ちょっと読んでみようかな」となりますよね。現時点で体験談は何件ほど集まっているのでしょうか。
三好:約6500件です(2024年12月時点)。なかには選考で不合格になってしまった人で、それまでのプロセスを書いてくれている体験談もありますし、ムサビ進路ナビを導入した2021年度よりも前に、先輩たちが紙に記入してくれた体験談もpdfでアップロードしています。古い情報は現況と異なる部分もあるかと思いますが、共通することも少なくないですし、傾向や変遷をつかむことにうまく活用してほしいですね。
――一つひとつの体験談を見てみると、本当に細かいところまで書いてくれている方もいるんですね。
三好:よくここまで書いてくれたなと感じる体験談もあり、本当にありがたいです。当時のキャリアセンターの面談が就職活動の支えになれたからこそ、恩返しの意味も込めて書いてくれているのかもしれません。
――企業からの求人票はどのように収集・掲載しているのでしょうか。
三好:企業が大学に向けて求人情報を発信するサービス「キャリタスUC」を利用しています。全国の大学に向けて一斉に発信しているものもあれば、特定の大学を選択して発信しているものもあるのが特徴です。キャリタスUCからは日々数百件、年間4万件もの膨大な求人が届きますが、すべてをムサビ進路ナビに掲載しているわけではありません。キャリアセンターでムサビ生に適した求人を吟味して掲載しています。
特にこだわっているのが職種です。多くの就活サイトでは、「デザイナー」はクリエイティブ職という枠でひとつに括られていて、細かく絞り込むことができません。一方ムサビ進路ナビでは、グラフィックデザイナー、エディトリアルデザイナー、テキスタイルデザイナーなど、分野を細かく絞り込めるので、親和性の高い学生の目に届きやすくなっています。
――これからムサビ進路ナビを使う1年生や2年生に向けて、メッセージをいただけますか。
三好:進路を決めるにあたって、情報収集はハードルのひとつとなります。就活を意識した際に、情報過多でなにを見ていいのかわからず、挫折してしまう人も少なくないでしょう。繰り返しになりますが、ムサビ進路ナビは、ムサビ生を第一に、ムサビ生のためになる情報発信を心がけています。
親和性の高い情報に確実に触れることで、就活に対する安心感を与え、道しるべとなるサイトでありたいと考えています。最初の一歩としても、また、一歩踏み出したあと、不安になったら戻ってこられる場所にしたい。そして、情報を手に入れたあと、それでもわからないことや聞きたいことがあれば、キャリアセンターまで気軽に相談に来てください。